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2011/02/27/00:00

096:罪

ちゃぶ台に肘をつきながら、ぼーっとテレビを眺めているあかねを見て、ふと悪友たちが言っていた言葉を思い出した。


『前にも増して可愛くなった。』
『ヤ、可愛いっつーか、綺麗になったよな。お前、なんかしただろ。』
『いーよな、乱馬は。そんなあかねと四六時中いっしょにいられてよ。』
そのときは全力で否定したが…。


気づかれないように、そっとあかねを見つめる。

あかねは不意に頬にかかった髪をすっと耳にかけた。


「あ…。」

思わず声が出てしまい、慌てて口を塞ぐ。
けれどあかねには気づかれなかったようで、ふぅと溜息をついた。


「最近化粧品のCM多いよね~。そう言えば今日聞いた話なんだけどさー…。」

あかねはテレビに顔を向けたまま、何やら話しかけてきた。

それには答えず、俺はまた悪友の言葉を思い出していた。


『お前、なんかしただろ。』


ちなみに俺はまだ何もしていない。

…こんな環境で何もできるわけねーし…修業中の身だし。


「…でね、今男の人でもお肌の手入れとかしたりするんだって。」
「へ~。」

適当に相槌を打ってやり過ごす。

「化粧水とか、乳液とか…あ、あと寝る前にパックする人までいるんだって。」


もう一度あかねを見る。

…さすがに気づかれるかもしれない。

そう思ったが、目が離せなかった。





――前にも増して、か。


そんなこと、もうずっと前から知っていた。

それに気づいたときから、俺がぎりぎりの状態だってことも…。





「…美しさは罪~。」

気持ちを誤魔化すために、つい節をつけて歌ってしまった。

「何それ…あ、わかった。乱馬、自分にはそんなの必要ないって言いたいんでしょ。」

…だから。

「あんたってホント、ナルシストよねー。」

…違うっつの。

「言ってろ。」





あかねのボケにいちいちツッコむのも楽じゃねー。


…楽じゃねーけど。


『いーよな、乱馬は。』


ちょっと優越感に浸ってみたりもする。


2005/09/08:UP|2011/02/27:RETOUCH


PS.

彼は常にギリギリな状態だと思う。越えられそうで越えられない、高い壁。


ドリーマーに100のお題EDITCLAP


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