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2011/01/02/00:00

072:ENDLESS

「背、伸びたでしょ。」

並んで歩く、長さの違う影が二つ。
いつも何気なく見ているはずなのに、ふと、影の長さの差が開いているのに気づいた。
「そーかぁ?しばらく測ってねーからよくわかんねー。」
「え~伸びたよー。だって前はあたしの目線が乱馬の顎くらいだったのに、今は肩だもん。」

つま先立ちをして、その差を測る。
頭一つ分ほどの差が、あたしと乱馬にはあった。

「なんか悔し~。あたしももう少し身長高くなりたいなー。」
「…や、そのまんまでいいって。」
「…なんで?」
「なんでも。俺が嬉しいから。」

そう言って、乱馬はにやっと笑みを浮かべた。

「わけわかんない。」
「いーの、わかんなくて。チビ。」
「なんだと~!?」

持っていた鞄を振り上げると、乱馬は笑いながら、ひらりとそれを避けた。

「とにかく、もうこれ以上伸びちゃだめ。」
「はあ~?何言ってんだお前。しょーがねーじゃんか。背が伸びんのなんか自然現象だろ?」
「だって…。」
「あ?」

話が見えないとでも言いたげに、乱馬は首を傾げた。

「なんでだめなんだよ。」
「だってさ…話しづらいんだもん。上向いてしゃべるの…。」

地面に向かって、ぼそっと呟いた。


いつの間にか二人の背の差は広がっていて。
話すときは思っているよりも上を向かなければ目が合わない。

それがなんだか悔しくて、ほんの少し寂しかった。


「あかね…お前ってホントバカな。」
「…何よ。」

俯いていた顔をふっと上げて、呆れ返る許婚の顔を睨んだ。

「だったら俺がお前に合わせりゃいーだろ?」

思いも寄らなかった乱馬の言葉に、思わず目が見開く。

「…。」
「気づけよ、そんくらい。」
「…うん。」
「その代わり、俺の腰が痛くなるけどなー。」

そう言って、乱馬は溜息を一つついた。

「あたしの首も痛くなるけどね。」
「じゃあお互い様だろ。」

途端に可笑しくてたまらなくなって、あたしは笑った。


いつの間にか空は赤く染まっていて、隣り合う二つの影は長さを増していた。

「何笑ってんだよ。」
「別に~?」


2004/07/16:UP|2011/01/02:RETOUCH


PS.

あかねちゃんとの身長差に、ちょっと優越感に浸る乱馬くん。
しかしどこらへんが『ENDLESS』なのか…やっぱりわからん。


ドリーマーに100のお題EDITCLAP


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